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要注意!説得力のない上司。残念な主張の共通点3つ!

ビジネスや教育の現場において、こちらの主張を正しく理解してもらい、そのように動いてもらうということは非常に重要なスキルです。しかし、話しているうちに相手の表情が暗くなっていき、頭の上にクエスチョンマークが出てくることも、よくある話です。

ここでは、「なんだかちゃんと話が伝わらない」と悩むビジネスパーソン向けに、説得力のない主張に共通する症状と、その改善方法をお伝えします。

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≪症状① 話の重複≫

話の重複は「私の脳内は混乱中!」のアラームです。「理由は3個あります」と前置きして始まった話を聞いてみると、どうもすっきりしないことがあります。内容を吟味していると、表現こそ微妙に違うものの、1つ目に話した内容と2,3個目に話した内容が重複していると感じるような場合です。次第に相手の脳内には「この程度の整理もできずに出された結論に、本当に信ぴょう性があるのか?どこかに重大な見落としがあるのではないか」と疑いの念が生まれてしまいます。

例題 あなたの部門で新規顧客の開拓を検討している場合

新規顧客には時間もコストもかかります。だから闇雲に進めるわけにはいきません。そこで、部門としてどの企業を重点的に開拓すべきかを議論していたら、部下の熱血営業マンAさんが次のように主張しました。

「私はB社にアタックしたいです。理由は以下の3点です。

  • 顧客ポートフォリオの観点で、B社は成長産業に属するアタッカー型の企業である。
    当社の顧客は、成熟産業にある歴史ある大企業が多く、顧客ポートフォリオを広げる
    ことで、機会の確保とリスクの分散の両面でメリットがある
  • 収益性。カリスマ的な経営者の懐に飛び込めば、将来的には大きな商売に発展する
    可能性を持っている。またそうした経営者から、次の商売のヒントも得られる。
  • 営業スキルという観点。これまでにないタイプの企業の開拓やその後の取引をする
    ことで、個性的なトップから影響を受けたり、学ぶ点も多くある。
    以上の理由から、私はB社にアタックすべきだと考えます」

この説明を聞いて、あなたはどう思うでしょうか。顧客ポートフォリオの観点、収益性、営業スキルの観点と、多面的に物事を考えているように見えます。しかしよく考えてみると、収益性の観点と営業スキルの観点は、突き詰めれば「B社の社長に興味があって、この人と会いたいとかB社と付き合いたい、だから新規開拓の候補に挙げたい」の一言であることに気付くでしょう。

やり手の上司なら、「君がB社の社長に熱心なのはよくわかったよ。3つ挙げてくれた理由もわかりやすい。顧客ポートフォリオの観点についてはその通りだ。では、収益性は実際のところどれくらい見込めるのか、また具体的にどのような営業スキルが身につくのかを聞かせてくれるか」というでしょう。この熱血営業マンの熱弁に惑わされ、中身の重複気づかないようでは、貴重な営業費用を新規開拓の成功に結び付けることは難しいでしょう。

≪症状② 話の漏れ≫

話の漏れは、「一転突破・全面崩壊」に直結します。症状②は、素人が聞いても話に明らかな欠陥があり、しかも、なぜその点について言及しないのかについては、何の説明もないままに話し手の妥当性が主張される場合です。

こうした場合に聞き手は、次第に相手に対する不安感を募らせます。「他にもあるんじゃないのか?」とばかりに、自分が気づいた点以外にも、この人の説明には何か決定的な抜けや漏れ、落ち度があるのではないかという心理状態に陥り、たとえ話し手の結論が妥当であってもチェックモードに入ってしまうのです。

症状①の新規顧客開拓の例に戻りましょう。熱血営業マンAさんの次に発言したのはC課長です。C課長は「部長、私は絶対に衛星放送事業者のD社を開拓したいと思います。というのも、これからの放送業界を考えると、D社を顧客にするメリットは・・・」と延々10分、D社を顧客として開拓するメリットを詳細に説明しました。

しかし、部長の脳裏によぎったのは、先日上場したD社の株価が、その後一度も上場来高値をつけたことがなく、株価が上場時点と比べて現在は半額になってしまったことです。当然この部長は「D社を顧客にするメリットは分かった。しかし、業界再編の動きのさなかにいるD社を顧客として開拓することのリスクを、君はどう考える?」と質問することでしょう。

少し脱線しますが、検討段階では、物事は漏れなくダブりなく分析・検討することが求められます。多少のダブりは仕方ないこともあります。例えば「男」「女」に見込み客を分けても、最近はきれいに分けられないことがあります。ダブる人たちが出現したからです。こうした場合には新たな発見があるので、ダブりはそこまで厳しく見る必要はないかもしれません。しかし、漏れだけは論理の崩壊を招く場合があるので、厳重にチェックします。

なぜD社を開拓するのがいいのかの一点張りで、D社を顧客とするリスクも、D社を開拓しないことのデメリットも一切言及されていません。このような抜け漏れがあっては、到底違う考えを持った相手を納得させることはできません。C課長の主張は、一転突破され、全面崩壊を招くことになります。

≪症状③ 話のずれ≫

3つ目の症状は、話の中に種類やレベルの違うものが混ざっていることで、話が極めて複雑になってしまうケースです。牛丼の話をしているのにカレーライスの話が混じってくるという具合です。どちらもご飯ものならまだしも、ここにラーメンの話が出てくると大混乱もいいところです。受け手が「分かりにくいな」と認識しているならまだしも、受け手が流されてしまうようだと、話の混乱やずれに気付かないまま進んでしまいます。そして、いつの間にかテーマから大きく外れてしまったという結果になりかねません。もう一度、先ほどの新規顧客開拓の話に戻りましょう。C課長の次に口を開いたE主任です。

「私が検討したのは、B、D社に加えF社です。この3社はここ3年間の売上高成長率から選びました。E社はかつて当社の顧客でしたが、ここ5年間は取引がありません。多面的に検討した結果、すでに実績のあるF社との取引拡大に投資する方が、他2社の開拓をするより、はるかに効率も効果も大きいと考えられます」

もうお気づきだと思いますが、新規顧客の開拓というテーマで話しているのに、現時点で取引はなくとも過去に実績のあるF社の話をするのは場違いです。ところが、投資効率とか投資効果という言葉に惹かれて一同頷いて、新規顧客と休眠顧客の活性化のどちらを優先すべきかという議論に移行してしまうというケースがたびたび発生するのです。そもそも、通常この手の会議は「新規顧客」「既顧客」という具合に分けてから今の「新規顧客開拓」の会議をするはずです。

そうでなくとも、何のために新規顧客を開拓するのか、そしてなぜ既顧客の活性化より新規顧客を重視するのかを説明するはずです。それを失念した残念な部長でもない限りは、Eさんの主張を制し「今回は○○という理由で新規顧客の開拓が必要だと、前回のミーティングで握ったはずだよ。B,D,F社では同じ土俵で議論ができないだろう」と却下するはずです。

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さいごに

ここまでで、上手に話しが伝わらない症状3点をお伝えしてきました。いずれも、意識しないとうっかりやってしまいそうですよね。慣れるまでは意識的に自己チェックをしながら、ご自身のトーク力を磨いてくださいね。

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。

 

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