職場、取引先、学校、習い事、・・・どのような集団に属していても、必ずと言っていいほど心配なのが「自分の適性」と「人間関係」。特に新しい環境に直面すると「この組織は自分にあった組織だろうか」とか「人間関係はちゃんと作れるだろうか?」と不安になる方も多いかと思います。
そこでここでは、良好な人間関係を作る方法と、今置かれた環境で上手にやっていくコツをいくつかお伝えしたいと思います。
≪人間関係を深める! 相手の気持ちを読むための習慣を作ろう!≫
よく「相手の気持ちになって考えなさい」などとアドバイスをしたりされたりするでしょう。「相手の気持ちを読む」のは非常に重要なことではあるのですが、言うは易く、行うは難しということで、実践するにはポイントを押さえた訓練と普段からの習慣づけが必要です。
例えば某ファストフード店は価格破壊の先駆けだといわれていますが、価格破壊に行きつくまでにはどのようなプロセスがあったのでしょうか。
当然ながら「お客様のニーズに応える」のが第一ですから、お客様のニーズを把握しようとします。しかし、調査会社に依頼してもお客様のニーズは多種多様なものが含まれているはずです。例えば、「味を良くしてほしい」とか「安くしてほしい」「安全な産地の食品を使ってほしい」など、お客様菜要望は多岐にわたります。すべて実現できれば問題ないのですが、味をよくすれば価格は上昇し、安くしてほしいというニーズは満たせないなど、あちらを立てればこちらが立たずで、要望をすべて実現するのは不可能です。そこでお客様の要望の中で、どれを実現するかという選択が必要になります。
その選択とは、社長の直感だとか最も要望が多かったものにするとか、色々な方法があるでしょうが、最もわかりやすく有力なのは、お客様を観察するということです。
実際に売り場に立ってみて、お客様が何を迷って何を買っていくのか、一定期間の間、観察し続けるのです。もしくは店舗の近くにある飲食店、特に人気のレストランに入るお客様を観察します。
そうやって実際にお客様の顔を見るのが非常に役に立ちます。調査会社が挙げてきたデータを見ても、不特定多数の「お客様」という塊しか見えてきません。漠然と「お客様」と考えていても、気持ちを読むには決定的なモノが欠けてしまいます。「相手の気持ちを読む」には、目の前にいる人をずっと観察することが必要なのです。
精神分析でも同じことが言えますが、突然目の前に、ある症状を訴える患者が来ても、相手の心理状態についてすぐに判断はできません。相手の情報が全くない時には、相手の気持ちを読むことなど到底できません。話を聞き、情報を仕入れ、かつ長期間相手を観察し続けることにより、ようやく相手の立場に立つことができるのです。
だから、まず普段から相手を観察する習慣を身につけましょう。同僚でも配偶者でも上司でも部下でもいいので、相手の立場に立って何を考えているのか想像する癖を身につけます。
部長なら、売り上げも上がらないし、部下を怒鳴りつけたい気分かも知れないなと、毎日想像してみます。最初のうちはよくわからないかもしれませんが、そのうちに少しずつ部長の行動の意味が分かるようになってきます。何となく「あぁ、やっぱり」というように予測できる瞬間が来ます。そうした物が見えてくるのであれば、間違いなくその部長とは良好な人間関係を築けるようになります。
部下を上手に動かしていくのも、まず観察が大事になります。出世できると思えば頑張れるような団塊世代の人たちが上司になると、部下だって出世というニンジンをぶら下げれば頑張るに違いないと、安易に考えてしまいます。
ところが部下の方は、クビにならなければいいかとか、同期と仲良くやっていたいとか、1人だけ出世して苦労するのは嫌だとか思っているかもしれません。こうした先入観というのは往々にしてあり、まず観察して部下が何を望んでいるかを見抜くことができなければ、部下に対する有効なモチベーションアップは難しいでしょう。
「人が自分と違う考え方をしているなんて、そりゃわかっているよ」と慢心せず、普段からよく観察して「この人は今、何を考えているのか」を少しでも考える習慣をつけます。
相手の立場で考える習慣ができれば、非常に人に好かれるようになりますし、自分の思考がワンパターン化するのを防止することができます。要は、一石二鳥ということです。
≪人間関係において、疲れる・疲れないは重要な基準≫
良好な人間関係を作るのは大事ですが、だからと言ってすべての人間を観察して気持ちを読もうとしたら時間も体力も持ちません。自分に関係のある人間すべてと深い関係を築くのは不可能だし、その必要もありません。
では、どういう人を観察して深く付き合うべきなのでしょう。実は答えは単純で、一緒にいて疲れる人とはそんなに深く付き合う必要はありません。
仕事上のキーマンであったり、嫌な奴でも教えられるところがあるという理由で、とりあえず関係を維持した方がいい場合を別にして、あって疲れる人と無理して深く付き合う必要はないのです。
「共感」というのはGive and Takeの関係ですから、なんとなく息が合う相手というのは、心を読んでいても疲れません。むしろ自然体で相手の気持ちを読んで行動することができます。
日本人の特性でしょうか、日本人はあらゆる人に気を遣いすぎて忖度し、疲れ切ってしまう人がまだまだ多いのです。相手の気持ちを読むのは重要ですが、それも無理してしまうと自分自身の心理的な健康を害することになってしまいます。
疲れてしまうことを無理にしないという考え方は、上手に生きる基本の1つであるとも言えます。勉強にしても、嫌なものを強引に勉強しても頭に残りません。大人になるとなおさら記憶に定着しにくいです。
感心のないことや嫌なことは記憶に残りにくいし、それがストレスになって記憶力を落としてしまうこともあります。
だから、勉強にしても仕事にしても、自分にあっているものを選びます。子の勉強なら割と楽しいとかそれほど疲れないとか、学習自体に充実感を感じられるものを選びます。
仕事にしても、あまり疲れるものなら、もう一度その仕事に対する自分の適性について考えてみた方がいいでしょう。
どんな仕事をしても嫌なことはありますし、職場の中には反りの合わない人はいるものですが、毎日毎日疲れ切ってしまうのであれば、「この仕事、職場は自分には向いていないかも」と立ち止まって考えてみた方がいいでしょう。
人生の時間は有限ですから、楽しいことから順番にやっても、すべて完遂することは不可能でしょう。ましてや、嫌なことまでやっていたら、時間がかかる上に結果もついてきません。
それなら、できるだけ好きなことをやって時間を埋めた方がいいでしょうし、その方が能力が上がってより充実した人生になるはずです。
≪自分の適性とは? 疑わないことの効果≫
好きな仕事・好きなことをやろうというと、必ず「今やっていることが本当に好きなことなのか判断ができない」「もっと向いている仕事があると思う」というような、愚痴にも近いことを言う人が出てきます。
自分の仕事でも、人間関係においても言えることですが、こうした態度は、よく言えば向上心と見ることもできるのですが、過剰な疑いはプラスに働かない場合も多いです。
「自分がこの仕事が好きなのは思いこみかも」とか、幻想かも知れないとか、疑い出したらきりがないのが世の中です。あらゆる物事に対して懐疑的になるのは、あまりお勧めできることではありません。
恋人がいて、ラブラブな状態にある。でもひょっとしたらこの人は、打算で自分と付き合っているのではないかとか、実は二股かけているのではとか、色々なことを疑っても、得することはあまりないのです。
「お金を貸してほしい」とかいろいろなおねだりをされるようになって初めて「打算かも」と考えるようにすればいいのです。それまでは楽しく付き合っている状態を味わいましょう。
仕事についても、「これが自分の天職だというのは思いこみかも」と斜に構えるよりは、ひとまず現在楽しくやれていることを直視しましょう。斜に構えると、絶対に楽しい仕事に出会うことはできないでしょう。
人生に対して否定的な態度をとることがイケてるとされる時期がありました。全共闘世代がその典型で、当時の東大生は「自己否定の哲学」というところまで行きついて、最終的には思想的に破たんしてしまいました。
「人生に対する疑い」のようなものは、誰もが思春期に経験するものですが、その態度をずっと引きずることは、イケてることではなく、自分にとってマイナスにしかなりません。
根拠のない思いこみをしない、意味のない疑いを持たないという習慣をつけるのは、人生を上手に生きるためのコツでもあります。
疑うべき時にだけ疑えばいいのです。転職のオファーが来たときや、大規模なリストラが行われそうな時など、その時に初めて「今の仕事は本当に自分に向いているのか」を考えればいいのです。なんとなく毎日が充実しているときに、それを疑う必要はありません。
近年は、転職とか適職という言葉が流行になり、より自分らしく働ける環境がどこかにあるのではないかという幻想を持ちやすい時代になりました。結果的に、特に根拠があるわけでもないのに、自分はこの仕事に向いていないのではと疑ってしまう人も大勢います。これは非常にもったいないことです。
≪まとめ≫
相手の気持ちを読むというのは、常に観察するということが重要です。観察によって「今、この人は何を考えているのだろうか」というが見えてきますし、それによって人間関係を円滑化することもできるでしょう。そうやって良好な人間関係を築くことができれば、結果的に「この組織は自分にあっている」と確信することもできるのではないでしょうか。逆に、人間関係がぎくしゃくした組織においては、「本当にこの仕事・組織は自分のいるべき場所なのか?」と疑ってしまうかもしれませんね。
ここまで述べてきたことは、実はつながっていたということです。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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