子供にはできれば立派になってほしい。それにはなんとか勉強してほしいと思うのは当然のことですよね?
そこで今回は父親のふるまいにフォーカスして、どのようにしたら良いかまとめてみました。
≪小さいころの「憧れ」の効用≫
子供が小さい時から「あなたは東大に進学しなさい」と口に出してプレッシャーをかける必要はないかもしれませんが、あこがれを持たせることには大きな効用があります。小学生くらいから、子供は将来の職業についてあこがれを持つようになります。有名どころでは医者やプロ野球選手、ケーキ屋さんなど。様々に夢を持つのですが、勉強ができることに対する憧れを持たせる方が、勉強に集中するようになります。
そのためには、例えばノーベル賞受賞者のニュースが流れたときに「すごいね」と親が感心すれば、子供にとっても「ノーベル賞受賞はすごいことなんだ」という価値観を持つようになります。同じように、最近流行りのクイズ番組は、出演者がやたら高学歴化しているので、これも難問に正解する芸能人が出たら、「やっぱり○○大学の出身はすごいねぇ」とつぶやいてみると、子供も漠然とではあっても、勉強することは素晴らしいと考えるようになります。
ところが、ノーベル賞なんぞ興味なし、アイドルグループの追っかけばかり親がしていると、子供も同じようにアイドルの追っかけをするようになり、勉強することに価値を感じなくなってしまいます。
もう1つは、多少眉唾に聞こえるかもしれませんが、自分の家系の自慢をするという方法もあります。先祖の家系は堺の大商人で、蔵がいくつもあったとか、大蔵省の官僚に内定したが家業を継ぐために内定を蹴っ飛ばしたとか。戦前までは立派な人物が何人も出た名家だったということを言って聞かせるのです。
ある程度の年齢になると、子供もすべてを信じることはなくなりますが、「自分もその血を引いているんだから、やればできるかも」と思いこんでくれたら上出来です。子供が自分の可能性を信じるために都合のいい事実は、何でも使ってやりましょう。
≪「友達パパ」と「強い父」のどちらがいいのか?≫
子供との接し方で、最近話題になっているものに「友達親子」というものがあります。友達のように我が子と接するタイプの親が増えているということです。この現象は親子の間だけではなく、友達教師とでも言いましょうか、生徒に友達のように接する教員も増加中です。
この現象は親御さんや教育関係者を中心に賛否両論あるのですが、実のところどちらがいいのでしょうか。答えは、「あえて友達になる必要はない」ということです。
親の態度があまりにも軽ければ、褒められても信ぴょう性がなく、子供もそれほど嬉しくはありません。成長とともに子供には「野心」が芽生えて、それを満たそうとしていろいろな経験やスキルを身につけようとしますが、いつもうまくいくわけではありません。失敗して落ち込むこともあれば、いじめられて帰ってくることもあります。
そうしたときに子供が親に求めるのは、友達のように軽い親ではないはずです。落ち込んでいるときには、自分より強い親、立派な親がいれば、パパの膝に乗っかるだけで大丈夫だと思い、自分まで強くなった気がして安心するものです。子供は、父親に対しては自分より強くあることを求めるのです。
フロイトの理論の中に「エディプス・コンプレックス」というものがあります。子供が成長して5,6歳くらいになると、異性の親を自分のものにしたくて、同性の親と競い合うようになるというものです。男の子だったら、一人前の男になった気がして、パパの存在が鬱陶しくなり、ママと結婚したいと思うようになります。結局それは叶わないものですから、パパみたいに強くなればいいのだと思って勉強したりスポーツを頑張り始めたりするのです。
つまり、子供というのは同性の親を仮想的とみなす時期を経て、気持ちを抑圧し、パパのようになろうとかママのようになろうとして、同一化の方向へ進んでいくのです。
「エディプス・コンプレックス」もそうですが、専門家が指摘するのは共通して、父親がしっかりしていないと子供は上手に成長しないということです。そして最も大事なのは、実は父親そのものが本当にしっかりしているかではなく、父親のイメージです。
第二次大戦中のイギリスは、国力を使い果たす総力戦を戦っていたため、父親がいない家庭が急増しました。父親がいない家庭は子供が上手く育たないのではないかと心配して、それに関する綿密な調査を行いました。そのときに判明したことは、母親が、父親がいないことについて愚痴ったり、父親をあまりよく言わなかった家庭の子供は、精神的にあまりよく成長していないことが多々あったということです。逆に母親が、パパは空軍のエースパイロットなのよ、という具合の話を聞かせていた家の子供は、良い方向へ成長していったのです。
父親が本当に立派であるかどうかよりも、要は見せ方で、子供が強い父親のイメージを持てるかどうかが重要ということです。そうしてみると、父親は威厳を持った方がいいのですが、無理に威厳を持つ必要はなく、母親がそうした見せ方ができれば問題はありません。
≪世の中の現実を子供に見せているか≫
父親が威厳を持ち、母親と子供たちが父親を尊敬するというのが、理想的な家族関係ではあるでしょうが、現実的には思い通りに行かないことも多いでしょう。
世の中の現実を教えることによって、子供も「そうはなりたくない」と思って勉強するという効果があります。所謂「反面教師」のようなものです。「お父さんみたいに遊びまわっていたら、ダメになっちゃうよ」というような具合です。もちろん、父親を理想化できればいいでしょうが、そこには一種のジレンマがあります。
小学生、中学生と子供が成長するにしたがって、父親の真の姿が見えてきます。大した学歴もなければ会社でも大して出世していないことが発覚すれば、小さいころに見せられた父親像が総崩れして、幻滅するだけではなく、努力目標が下がってしまいます。ということは、「理想の父親に近づく」戦略で子供を育てるよりも、「父親を超えろ」戦略の方が現実的にはいいのかもしれません。
父親を理想化した方が人格的には健全に成長するでしょうが、それよりも重要なのは、子供が両親に愛されているという感覚を持つことと、家庭の中で本当のことを話すことができるということです。家庭の中で建前ばかり話していると、勉強しろというメッセージも建前としてしか伝わりません。ところが、勉強しないと没落するよとか、出世できなくなるよとかで、本音のコミュニケーションがなされる場合には、勉強しろという言葉も本音として子供に伝わります。
子供が小さい時に、他の子供をバカにしていたら、親はどう対応すべきでしょうか。学校の先生お得意の「みんなと仲良くしようよ」は、社会の現実とは著しくかい離していて、お勧めできません。逆に「その子に仕返しされたら嫌だろう?だから、外でその子をバカにするのはやめておけ」といって諭すのです。建前で子供の人格を否定するのではなくて、本音で接して、外では建前も必要だということを理解させればいいのです。
さいごに
小学生くらいの子供には無限の可能性があります。「憧れ」と「親のイメージ」を上手に利用して、子供の能力を伸ばしてあげてください。
また、世間の本音といいますか、現実を子供に伝えるというのも、学校教育ではなかなか難しい家庭の機能だったのですね。
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
2.おすすめの恋愛ドラマランキング30⇒厳選してます
3.【FX5ヶ月目運用報告】トルコリラTRYショックでメキシコペソMXNと南アフリカZAR被弾!⇒爆死!?