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【塾選びのポイント紹介】塾の選び方で迷っている親御さん必見!注意すべき講師についても

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小学校から高校生の子供を持つ親にとって、塾選びは本当に悩ましい選択かもしれません。

教育に対して意識の高い親であれば、きっと小学校の低学年から子供を塾に通わせる方もあるでしょう。

みなさんなら、我が子をどのような塾に通わせたいですか?きっといろいろな切り口があるでしょうが、いざ塾を選ぶとなると、「本当にこの塾で大丈夫だろうか?」と不安になる方もあるかもしれません。

そこで今回は、筆者の塾講師としての経験から、塾選びの際に見るべきポイントをお伝えいたします。

塾選びポイント① 塾生の得点レンジ

最初のポイントは、塾生の得点力です。これは極めてオーソドックスな観点ですが、正しく見極めるためにはコツがあります。以下に列挙しましたので、見ていきましょう。

念のため先に断っておきますが、以下の話は、塾が出すチラシなどには基本的に書かれないものばかりです。入塾説明会などに足を運んで、自力で聞き出してくるということが必要な情報だということです。

塾生の平均点と得点分布

これは定期テストであっても模擬試験であっても同じです。筆者の勤めていた岐阜県の塾では、塾生の定期テストの平均点は概ね400点前後(5科目500点満点)でした。

但し、平均400点というだけでは、あまり意味がない情報なので、どのレンジに何人くらいの生徒が分布しているかを深堀します。

例えば、450点以上のトップ層がおらず、逆に300点以下の生徒もいない、全員が極めて平均的な塾は、みなさんならどう思いますか?明らかな下位層がいないなら悪くないと思われる方も多いですが、こうした塾は注意が必要です。トップ層がいない原因は、「トップ層を育て、つなぎとめる指導」ができないからです。トップ層の家庭は、生徒も親御さんもシビアに塾を見ています。だから、なんだか物足りないと思えばすぐに成長の場を移してしまいます。

逆に、トップ層数人と、250点前後の下位層が同じくらい混在する塾はどうでしょう。筆者の感覚では、こちらの塾が正常です。トップ層を育て、つなぎとめる力はあります。塾屋がこれをいうのも憚られるのですが、下位層にとどまる原因は様々あり、どう見ても塾の指導力だけでは解決しない問題(家庭の事情、塾外での交友関係など)が真因であることも多々あります。

得点力の向上

塾生の平均点は、「上位から下位までの平均」であり、同時に「得点が上がった生徒と下がった生徒の平均」でもあります。テストのたびに、得点の上がる生徒と下がる生徒が入れ替わって、結果的に平均点は毎回似たような点数になります。

ここで注目したいのは、成績の向上した生徒について、「なぜ得点が上がったのか」を講師(または塾長)が説明できるかどうかです。「頑張ったから上がったんです」程度の幼稚な説明しかできないようであれば、再現性はありませんし、その講師は生徒のことをしっかり見ているのかという疑問すら湧いてきます。

せめて、得点を上げるための具体的アクションと、その時に使ったツール、講師としての関わり方くらいは説明できる塾に入りたいものですね。

質問の仕方としては、「前回の定期テストで点数が上がった生徒っていますか?」から入ればいいと思います。まともなコンプラ意識の塾であれば個人名を出すことはしませんが、「いる」と答えますし、求めれば具体的な方法を教えてくれるはずです。

それを聞いて、生徒の独力ではなく、講師がしっかりと関わって点数を上げたのであれば、いろいろな生徒で再現性が期待できるのではないでしょうか。

塾選びポイント② 塾内、特に授業中の教室の雰囲気

これは定性的なものなので、授業を見学するとかしないと分からない部分ではありますね。
一言でいえば、「勉強に集中できる環境が用意されているか?」ということです。

授業中であれば、講師が生徒の私語をちゃんと注意しているか、寝ている生徒がいたら(寝ている時点でダメ授業だと思いますが、部活などで本当に疲れている場合もあるで。。。)起こしてあげているか、などです。

他にも、問題を解き終わって暇になった生徒のフォローをしているか?も大事な要素です。先ほども書きましたが、トップ層が根付かない塾は何かしら物足りない要素があるので、その教室の優秀層の扱いは、しっかりと観察しておきましょう。

筆者の場合、発展問題をあらかじめ用意しておいて、暇になったら勝手に解きよう指示していました。もしくは、最初から内職OKにして、暇になったら自分が抱えている宿題などに取り組むよう促します。

休み時間などは息抜きのため、あまり生徒を締め付けないのがいいのですが、暴れたりするのはNGです。暴れたりするのは大抵、学校でもヤンチャしている生徒ですが、講師が適切に注意ができるかが大事です。教室外の治安も、学習環境としては大いに重要です。

塾選びポイント③ 授業以外のサービスは充実しているか

職人気質の塾講師が軽視しがちで、しかし親御さんが重視するのがコスパ。このコスパを決めるのが、授業以外のサービス内容です。

自習室は使い放題か・環境は適切か

多くの塾に設置されているのが自習室ですが、十分な座席数が確保されているかが大事です。塾生は無料なのがもはや常識ではあるものの、常に満員で待ちが出る場合、実質的に使い放題ではありません。授業の前後に宿題を片づけたりと重宝する生徒が多いだけに、いつでも使える環境であることを確認しましょう。

重要なテストの前に特別授業があるか

塾によっては、正規の授業時間以外にも無料で特別授業を実施することがあります。

重要なテストの直前が実施のタイミングです。授業形式は、自習に近いものから本格的に授業をする場合まで様々で、塾単位(=会社単位)で実施する場合もあれば、教室単位の独自判断で実施する場合もあります。

資格取得の支援の特別講座があるかどうか

主に英検が中心ではないかと思いますが、資格取得の講座とまではいかなくとも、取得に講師が協力してくれる場合があります。

英検が中心だと先ほど書きましたが、英検は試験対策が非常に立てやすいため、講師が授業の合間に学習につきあうのもそれほど難しくはないのです。とはいえ、それは英検3級まで。準2級は大学入試センター試験のレベルで、2級は大学生レベル。普段小中学生の授業を担当する講師では、準2級以上はとっさに対応しきれないことがあります。

英検などの対策講座・対策の手伝いを講師がしてくれる場合は、その講師の担当学年や
保持する英検の級・TOEICの点数などを聞いてみるといいかもしれません。

塾選びポイント④ マーケットインの発想かどうか

最後のポイントは、ある意味最も重要な観点かも知れません。講師は一般的に職人気質の人が多く、自分の授業をいかに良くしていくかに心血を注ぎます。そして、親御さんや世間からどのように見られているかに無頓着になりがちな人種でもあります。

入塾説明会では多くの場合、「当塾の理念は~」とか「当塾の指導方針は~」そして「昨年度は○○という合格実績となりました」といった内容を語ります。

一見すると普通の内容なのですが、「ウチの子・家庭に何のメリットがあるの?」という観点を持って聞いていただきたいのです。職人の特徴として、「良い授業をしていれば勝手に生徒は集まる」という信念のようなものを持つ傾向がありますが、それは出来合いのものを売りつけるプロダクトアウトの発想です。

親御さんが子供を塾に入れようとするのは、家庭での学習に何らかの限界を感じ、困っていることを解決するためではないでしょうか。そうであれば、塾はいたずらに生徒を集めるのではなく、塾として持つ機能(授業とか、特別講座とか自習室とか)と同時に、目の前の親御さんにどのようなメリットがあるかを説明する必要があるでしょう。

補足ですが、塾の発想がプロダクトアウト化しやすいのには、塾という業態の仕組みに理由があると筆者は考えています。

まず、基本的に教室の内部はブラックボックスで、講師の独壇場となっています。上司への報告といっても、授業時間全部のことを報告するのは現実的に不可能ですから、特筆すべきことだけ報告するようになります。つまり、面倒なことは伏せておくことになります。

そして、何か問題があったとき、講師が正しくて生徒が悪いという暗黙の了解のようなものがあります。生徒が子供で講師が大人であることも、この先入観が発生する原因でしょう。

さらに、クライアントとサプライヤーの関係で見ると、クライアント(=お金を払う人)は親御さんであるにも関わらず、普段は接する機会がほとんどないことも、プロダクトアウト化の原因です。生徒はあくまでサービスを受ける人なだけで、クライアントではありません。

サービス業の基本に立ち返れば、生徒には多少嫌われてもクライアントの満足を追求するべきなのです。親御さんも塾の授業などにあまりケチをつけることがないため、講師には忘れられてしまうことがあるでしょう。授業力とはかなり抽象的なスキルで、どのようにケチをつければいいのか分からないことも起因しているのかもしれません。

教室の中がブラックボックスであったり、具体的に何に注文を付ければいいのかもよくわからない状況だからこそ、プロダクトアウト化しやすいのではないでしょうか。

これを解消するには、クライアントである親御さんに対する報連相の仕組みを作るのがベストです。

あくまで印象論なのですが、この報連相システムは、集団授業の業態より個別指導の業態が先行して確立してきた感があります。先進的なシステムを使っている塾は、親御さんの会員専用WEBページを作り、毎回の授業の日報をそのWEBページにアップするようにしています。

その日報を親御さんが読むことで、授業の様子などが共有できるようになっているのです。個別指導の業態は何より、生徒個々人の面倒を徹底的に見ることができるので、報連相もしやすいという背景があるのかもしれません。

入塾説明会では、親御さんに対する報連相システムの有無、そして具体的にどのように運用しているのかを聞いてみるといいでしょう。

もし、そうしたシステムがないのであれば、その塾はクライアントの意向を重視しない塾になっているのかもしれませんね。

まとめ

ここまでで、塾選びのポイントを4点お伝えしてきました。元塾講師の筆者としては、まだ書きたいことは山ほどありますが、今回はこの辺にしておきます。

入塾を検討している塾がある場合、この4つのポイントを思い出して塾を選んでいただけると幸いです。

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。

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